harigane の STORY

「このストールのはじまりは、ニットの現場から」

nitoritoのストールには、米沢の風景や自然、文化から発想した柄を落とし込んでいます。
“harigane”はその名の通り、”針金”がモチーフの柄

入社して初めての現場実習は丸編みの工場
ぐるぐる回るから丸編みなんだよと,教えられても初めて見る機械でどんな仕組みで動いているのかも”ちんぷんかんぷん” 。
そんな中、職人さんはいつもの事のように真摯に機械と向き合っています。
現場を見渡すと、繊細で柔らかな糸と、整然と並び規則的に動く機械と正反対の性質を持つものが,一つの空間に存在している事に気がつきました。針金のように細い部品たちは、繊細な糸を絡め編んでいきます。この光景は、永遠に見てられると思うほど複雑で面白い。そして、いつの間にか柔らかな布を生み出していく。
純粋に惹かれたこの違和感の糸と針金をモチーフに表現したいと考えて出来たのが “harigane”のストールです。

カタカナで書いた”ニトリト”の名前をハリガネのように細い文字で繊細に表現しています。
糸の風合いをダイレクトに感じて欲しいと思い、文字の部分はちょっと長めに糸を残してフサフサになっています。反対の面は、文字がはっきりと読めるようになっていて、一枚のストールに異なるテクスチャーを持ち合わせています。
ブランドカラーのグリーンとグレーの配色。定番カラーのネイビーにあえてネイビーを重ねた配色。どちらも色も使いやすく、毎日の生活に程よいアクセントとなります。

nitoritoのストールを通して、少しでも機械の面白さを感じてもらえたら嬉しいです。

「一枚、一枚、丁寧に切られたストール」

私たちの提案するストールは、全て天然繊維由来の素材で作られており、4辺には余計な縫製をせず、切りっぱなしの仕様になっています。この切りっぱなし仕様を可能にするためには”ウールの特性”がポイントとなっています。
ウールは羊の毛ということもあり、とても優れた素材です。保温性はもちろん、撥水性、防臭効果、そして空気中の水分を吸収し発散することで蒸れを防ぐ効果もあります。また、ウールは土に埋めると微生物に分解され、土に還るサスティナブルな素材です。
一方で、デメリットもあります。それは、縮みです。素材の性質上絡まりやすいため、水に濡れた状態で力が加わると繊維同士が固まっていきます。洗濯機でセーターを洗うと縮んでしまうのはこの事が原因と言えます。
nitoritoのストールはこのデメリットを生かし、縮絨加工(フェルト化)を行い、繊維を固める事で切りっぱなしでも過度な力を加えない限りほつれてこない仕様となっています。この加工はとても難しく、一歩間違えると固いフェルトになってしまいますが、職人の確かな技術により、ウール繊維を程よく絡め、柔らかな風合いを最大限に感じるストールが出来上がります。